医学部受験から医者になるまで

医学部受験をパスした後は6年間にわたって大学医学部で専門の勉強をみっちりやります。大学では医学の基礎的な学問と同時に、外科や内科といったすべての科についての専門知識を一通り学びます。だから、医師国家試験に受かるということは、医者としてどんな科でも専門にしてよいということになっています。大学で医学のことを一通り学び医師国家試験にも受かり、その後、2年の研修期間に、様々な診療科を回り、その間に自分の進みたいジャンルを決めます。そして、研修の後、さらに数年かけて自分の専門分野の勉強を集中的に学んだり実際に患者を治療したりします。医学は日々進んでいて、また、患者一人一人の症状も様々です。だから、多くの若い医者たちは大学病院や市中の病院などに所属して、実際に多くの患者たちに接して腕を磨きます。そして、ようやく30歳を過ぎたくらいで一人前のお医者さんが誕生します。

医学部受験をするということ

医学部受験をすることと他学部を目指すことは大きな違いがあります。その時点で、今の日本では将来の職業選択はほとんど限定されてしまいます。大げさにいってしまえば、医学部に入ると医者になる以外に道はありません。高校生だと18歳の時点で、職業選択は終わってしまいます。これは人生の中で、最も大きな決断のひとつかもしれません。だからこそ、医学部を目指す受験生には、資格としての魅力や名誉職としてのステータスを求めるだけではない、目指す動機や意志が不可欠になります。しかし、誰もがそんなはっきりとした方向を定めて医者になるわけではないこともまた事実です。漠然とした医学への興味から医学部を志望する人もいるはずです。それが悪いといっている訳ではありません。ただ、厳しい受験を勝ち抜いて医学部の門をたたくためには、しっかり考えを整理しておくべきです。

東大離れと医学部受験の関係

医学部受験の人気を裏付ける出来事として、東大をはじめとする難関大学に多数の合格者を出す地方の名門高校の卒業生の東大離れ現象が注目されています。大学入試の難度からすると、東大の理科系学部を目指す受験生と国公立の医学部を目指す受験生はほぼ似たようなレベルにあります。そこで、なぜ東大離れ現象が起きたかというと、東大の理科系学部に進学しても大学院に進むのが当たり前となりつつある昨今、そうなれば医学部と同じく大学に6年間、通うことになります。一方、不況という社会状況を考えると、子供を東京に6年間、住まわせることの経済的負担を考える親もいるでしょう。受験生にしても東大を卒業して、大企業に就職するよりも、将来、医者になったほうがより安心と考える者が増加し、今まで東大に入っていた生徒が地元の医学部に入るパターンが増えてきているからです。